|
図書管理システムの概要
図書管理システム開始の経緯
サンフランシスコ日本語補習校では図書館コーナーが設けられており、毎週土曜日に授業の合間に貸し出しを行っています。図書コーナーは教育の一環として学校の管理下に置かれていますが、実際は文部科学省からの派遣教員や現地採用教員
だけで運営するのは大変で、また専門の人を雇うほど予算的に余裕がないので実質的な運営は保護者会の下に組織されている図書委員
に運営を任されています。その意味で図書委員は学校の教育の方針を受けつつ、保護者会の傘下にあると共に独立した考えでより良いサービスを子供たちに提供している組織であります。組織的には多少難しい立場にいるために過去運営がうまく回らないこともありました
。しかし、子供たちが本に接する姿を目の当たりに出来るやり甲斐のあるボランティア活動として図書委員になった人は皆
一年の任期を最後まで頑張ってやってくれます。
私が図書管理システムを手がける様になったのは2001年度の保護者会の人から「パソコンで図書の貸し出しを管理できないか」、と相談を受けたところから始まりました。最初は市販のパッケージソフトを日本で買って導入しようと考えましたがなかなか良いものが見つか
りませんでした。また、良さそうなソフがあっても値段が高く、またメンテナンスを米国で受けることは出来ないので、市販ソフトは無理との結論を出しました。それならばボランティアでソフトを自作しようと考え
る様になりました。我々
のいる地域はシリコンバレーと呼ばれているハイテク産業に従事している人が多く、日本から来ているエンジニアの人も多くいま
す。そこでボランティアを募り皆の協力を仰ぎましたが、なかなか良い人が見つからず、しかも長期的にこの活動携わってもらえる人は見つかりませんでした。
幸運にも日本にいる私の知り合いのY氏がボランティアで開発を行ってくれると言ってくれたので、私が図書コーナーの現状と要求仕様を作成しY氏が詳細設計をしました。時差があるので殆どメールで連絡を取りながら仕様を詰め、プロトタイプ版を作成しました。その後テストなどを繰り返し、計画を始めてから約9ヶ月で試行運用を始めることになりました。ソフトの開発も大変でしたが、運用
の準備として本へのバーコード貼り、蔵書や生徒のデータ入力などを図書委員とその他のボランティアで労力をしながら行いました。実際に試行運用を始めたときもこれで本当に貸し出しが行えるのかなど全く未知の状態でしたが、多くの人の理解の元、多少の問題も乗り越えて無事システム稼働を始めることができました。万が一システムが動かなくなった場合も想定し、以前の手作業での貸し出しも行える様常に準備しておいたのですが、幸いなことにこの4年間一度も手作業に戻る事はありませんでした。その後数え切れない
程の改善、不具合修正を繰り返し、現在は使い勝手もかなり向上し私自身も安心して図書委員の皆さんに使っていただけるようにな
ったと感じています。
開発の経緯を以下に纏めました。
-
2001年終わりに保護者会から図書の貸し借りをパソコンで行うソフトはないかとの問い合わせを受け検討を始めた。
-
予算は殆どゼロというところから開始したのでソフト購入は高すぎて無理とわかり、自分たちで作れないかの検討を開始。幸い日本にいるY氏がボランティアでソフト開発をしてくれるとの申し出があり、Y氏と密に連絡を取りながら開発を開始した。
-
サンノゼ校において2002年の秋から試行運用を始め、2003年より本格的な運用を始めた。パソコンやバーコードは中古を企業から
の寄付で賄い、運用直前には学校側からも一部予算を捻出してもらいどうにか稼働が始まった。
-
稼働開始の前は本へのバーコード貼り、本のデータ入力、そして生徒データの入力が行われた。
-
稼働前または年度始めには図書委員にシステムの使い方のセミナーを行い、理解を深めてもらった。
-
2004年度にパソコンをLANで繋ぎ2台で処理を出来るようにした。それにより子供たちの貸し出し制限冊数を増やした。
-
稼働開始以来20回以上のバージョンアップを行った。2005年秋にサンフランシスコ校においても稼働開始。現在は2校にとってはなくてはならないシステムなっている。
-
長期的にサポートしてくれる技術のわかるボランティアも増え、継続的に使って行ける体制が取れた。
図書管理システムの機能
サンフランシスコ校とサンノゼ校両方で同じシステムを動かしていますが、それぞれの図書委員やシステムの推進員が使いやすいと思う方法でシステムを使いこなしていますので、それぞれ多少使い方が異なります。システムも現場に合った使い方に対応できる様フレキシブルな方法で改善を行っています。
概要
-
バーコードをすべての本に貼ることにより簡単に貸し出し処理および返却処理ができる
-
各生徒にIDを決め、タッチシートの1ページに一組の生徒の名前とIDと共にバーコードを印刷し貸し出し処理において容易に貸し出しする生徒の名前を入力することができる
-
貸し出し状況を照会したり印刷することができる。期限超過のみの印刷が可能
-
会員の照会、一覧印刷、タッチシート印刷が行える
-
蔵書の照会、一覧印刷ができる
-
会員新規登録・削除・変更が容易にできる
-
蔵書新規登録・削除・変更が容易にできる
-
会員証を印刷できる
-
蔵書に貼るバーコードの印刷ができる
-
日報印刷を行いその日のクラス別貸出冊数を印刷できる
-
返却の期限を超過している人の一覧を表示し、督促状を印刷することができる
-
本の貸し出しが多い順に印刷ができる
-
本の棚卸が行える
基本操作
色々な機能がありますが、ここでは貸し出し処理と返却処理の操作方法を紹介します。
** 貸出処理
**
メイン画面から「貸出処理」を選ぶと次の画面が現れます。

貸し出し作業は次の通りです。
-
生徒の学年、組、名前を聞きタッチシートより生徒を探す。名前の下にあるバーコードをバーコードリーダーで読み取る。これはキーボードで7桁の会員番号とEnterを入力する事と同じである。会員証を使ったシステムの場合個人が持っている会員証のバーコードを読み込んでもよい。
-
借りたい本のバーコードを読む。タイトルのところに本のタイトルが現れ正しい本かどうか確認する。(バーコードが読めない場合は7桁のバーコード番号を入力しEnterを押す。)
-
2冊以上の本を借りる場合は2.を再度行う。
-
すべての本の受け付けが終わったら「登録」ボタンをクリックするか、登録のバーコードを読む。登録のバーコードはパソコンに貼ってある。
-
これによってこの会員の貸し出し処理が完了する。上記の「登録」を押す前に誤りが発見されたときは「登録」をクリックせず「リセット」を押すことにより貸し出し処理を行わずキャンセルされる。その場合1.から作業をはじめる。「リセット」をクリックするの変わりにリセットのバーコードを読んでも良い。また現在処理を行っている会員はそのままで、処理しようとしている本だけをリセットしたい場合は「貸出リセット」ボタンをクリックし、2.から作業を始める。
-
一人の会員の貸し出し処理が終わったら次の会員のために1.から処理する。これ以上貸し出しがない場合は「終了」をクリックするか、終了のバーコードを読む。
** 返却処理 **
メイン画面から「返却処理」を選ぶと次の画面が現れます。

返却処理は次の通りです。
-
返却された本のバーコードを読む。もしバーコードが読めない場合は7桁の本番号を入力しEnterを押す。
-
本のタイトルと会員名が表示されるので正しければ「登録」をクリックするか、登録のバーコードを読む。もし正しくなければ「リセット」をクリックするか、リセットのバーコードを読む。登録する前に画面にタイトルなどの情報が表示されるので必要に応じてそれを確認する。
-
これで一つの本の返却処理は終わりである。続けて次の本の返却処理をやる場合は1.からはじめる。もしこれで返却処理が終わりの場合は「終了」をクリックするか、終了のバーコードを読む。
もし貸出しを行ったあと間違った本を借りたか又はその他の何らかの理由で貸出しを取り消したい場合は2の所で、そのまま登録をクリックするのではなく取り消し処理の欄をクリックしてチェックマークを付けた後登録を行います。これにより貸出しは取り消されるので「図書別貸出し実績」機能で出てくる実績のデータには加算されません。 |